布団に入っても、今日の出来事や明日の不安がぐるぐると回って、なかなか休まらない。スマホを置いても、頭の中のスイッチだけが切れない。大学生・専門学校生および20代の方から、こうした「夜、心が静まらない」という声をよく聞きます。
これは意志が弱いからでも、あなたが特別だからでもありません。仕組みを知ると、対処の糸口が見えてきます。
なぜ夜になっても心が静まらないのか
日中フル回転していた心と体は、夜になってもすぐには「お休みモード」に切り替わりません。体が休むには、興奮や緊張をつかさどる神経の高ぶり(覚醒)が下がる必要があります。ところが、明るい光を浴び続け、次々と情報が流れ込み、考えが止まらないままだと、この覚醒がなかなか下がらない。だから布団の中でも頭だけが働き続けてしまうのです。
ここから言えることは、夜に心を静めるには、ふたつの方向が要るということです。ひとつは覚醒そのものを下げること。もうひとつはあちこちに飛ぶ注意を、ひとつに絞ること。古今東西、人が落ち着くために続けてきた習慣は、たいていこのどちらか、あるいは両方を満たしています。
その代表が、呼吸と灯り(炎)です。
呼吸 ― 覚醒を下げる入口
ゆっくりとした呼吸、とくに「吸う」よりも「吐く」をゆっくり長くする呼吸は、心と体を休ませる方向(副交感神経が優位な状態)へ切り替える、もっとも手軽で確かな方法のひとつです。長く吐くことが心拍をやさしく落ち着かせ、高ぶりをゆるめてくれます。緊張したときに思わず「はぁー」と長い息をつくのも、体が本能的に知っている知恵です。
やり方はシンプルです。鼻からゆっくり4秒ほど吸ってお腹をふくらませ、口から8秒ほどかけて細く長く吐く。これを数回繰り返すだけ。胸ではなくお腹がふくらむ「腹式呼吸」を意識すると、よりゆるみやすくなります。
薄暗いオレンジ色の空間が、心をゆるめる
夕暮れのオレンジ色の空に、ふっと肩の力が抜けた。焚き火やキャンドルの灯りを前に、いつの間にか心がほどけていた。——そんな経験は、きっと誰にでもあるはずです。そしてこれは、気のせいや雰囲気だけの話ではありません。
私たちの体は、目に入る光の「色」で昼と夜を見分けています。青白い光(色温度の高い光)は、脳に「昼だ、起きていろ」と伝え、眠りをうながすホルモン(メラトニン)の働きを抑えてしまいます。一方、オレンジや赤といった暖色の光は波長が長く、この昼夜を見分けるセンサーをほとんど刺激しません。
だから、同じ「灯り」でも働きは正反対です。青白い天井の照明は脳を覚醒させ、薄暗いオレンジの灯りは脳に「もう夜だ」とそっと伝えてくれる。沈む夕日と同じ色合いが、体を自然と休息へ向かわせるのです。
炎の色は、まさにこのオレンジ。つまりキャンドルの灯りは、後で述べるように注意を一点に絞ってくれるだけでなく、その「色」と「暗さ」そのものが、体を休む方向へ導いてくれるのです。
炎 ― 注意をひとつに絞る灯り
考えごとが多い夜、焚き火やキャンドルをぼんやり眺めていたら、いつの間にか心が静まっていた。そんな実感を持つ人は少なくないはずです。
理由はこうです。考えがあちこちに飛ぶとき、私たちの注意は散らばっています。そこに「見つめる対象」をひとつ置くと、散らかっていた注意がそこへ集まり、心の騒がしさが収まっていく。これはヨガに「トラタカ(ひとつの灯りや点を見つめる集中法)」として何百年も受け継がれてきた知恵で、近年は集中力や落ち着きとの関連を調べる研究も少しずつ積み重なっています。伝統的には、本格的な瞑想に入る前の「ならし」としても用いられてきました。研究はまだ広がっている途中ですが、灯りを前に心がほどけるという実感には、思い当たる方も多いのではないでしょうか。
呼吸と炎は、互いを助け合う
おもしろいのは、この呼吸と炎が互いを強め合うことです。炎を穏やかに見つめて心が落ち着いてくると、呼吸は自然とゆっくり深くなっていきます。逆に、意識して長く吐く呼吸を続けると、見つめる集中も深まっていきます。
ただ、ひとつだけ補足を。「炎を見ていれば自然に正しい腹式呼吸になる」かというと、そこは自動ではありません。リラックスしても、呼吸が浅い胸のままという人は少なくないのです。だから順番としては、まず呼吸で土台をつくり、それから炎で注意を絞るのがおすすめです。呼吸は、少し意識して身につけていく技能だと思ってください。
夜の静め方・ミニガイド
寝る少し前に、5〜10分。
- 部屋の照明を落とす。
- 目の前に小さな暖色の灯りをひとつ置く。
- 鼻から4秒吸って、口から8秒かけて吐く呼吸を、数回くりかえす。
- 呼吸が落ち着いてきたら、灯りの炎を、力まずぼんやりと見つめる。考えが浮かんでも、また炎に戻すだけでかまいません。
- 最後に、今日あった「ありがたかったこと」を3つ思い浮かべて、終わり。
特別な状態を目指す必要はありません。ねらいは、心が静まり、内側に集中しやすい状態をつくること。うまくできた・できないを採点せず、「続けること」を大事にしてください。
灯りは「火を使わないもの」を
ここで、安全について正直にお伝えします。本物のロウソクは、暗い部屋でうとうとしてしまう夜の習慣には向きません。眠ってしまえば、火災のもとになります。
そこでおすすめしたいのが、火を使わないLEDキャンドルです。ここまで見てきたとおり、夜に向くのは「暖色(オレンジ系)の、薄暗い灯り」。この条件を、火を使わずに満たせるのがLEDキャンドルです。自動で消えるタイマー付きなら、つけっぱなしの心配もありません。
ここでは、選びやすいように3つのタイプを紹介します。
まず1セット試したい方に ― シンプルな2個セット
小さめのガラス入り2個セット。枕元や机の上にちょうどよく、「まずは試してみたい」という方の入口に。暖色でやわらかく灯り、リモコンとタイマー付きです。
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部屋ごと、やわらかな灯りで満たしたい方に ― 3個セット
大・中・小の3本セット。枕元・机・棚などに分けて置くと、部屋全体が薄暗いオレンジ色に包まれます。「夜の空間そのものを整えたい」という方に。リモコンと自動消灯タイマー付きです。
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見た目にもこだわりたい方に ― クリアガラスの3個セット
透明感のあるガラスに入った3個セット。灯りのゆらぎがきれいに映え、置いておくだけでも絵になります。明るさ調整・タイマーにも対応。インテリアとしても楽しみたい方に。
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本記事で紹介している呼吸や灯りを使った習慣は、リラックスのためのものであり、医療や治療に代わるものではありません。てんかん・目の疾患などの持病がある方、体調に不安のある方は、始める前にかかりつけの医師にご相談ください。ワークやキャンドルのご使用は、ご自身の判断と責任で行ってくださいますようお願いいたします。なお、ご使用により生じた事象について、じぶんみらいスタジオは責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。眠れない状態が続いてつらいときは、ひとりで抱えず専門家に相談することも考えてみてください。
ひとつの習慣を、100日かけて自分のものに
ここで紹介した「呼吸 → 炎 → 感謝」という夜のひとときは、Jibunmiraistudioがお届けする 100日プログラムで実践していくワークのひとつです。
このプログラムは、東洋の知恵と、メタ認知や認知行動療法の考え方を組み合わせ、毎日の小さなワークを通じて「じぶんを整える力」を育てていくものです。一日のはじまりに心を整え、一日のおわりに自分をふり返る。そうした習慣を、まずは100日かけて、無理なく自分のものにしていきます。Jibunmiraistudio100日プログラムは、100日を1段階として5段階・計500日をらせん状に進むスパイラル方式で、同じ学びを少しずつ深めながら、じっくり自分を育てていけます。ひとつのワークを完璧にこなすことより、毎日少しずつ続けることを大切にしています。
「自分を知りたい」「心の土台を整えたい」と感じている大学生・専門学校生、20代の方は、ぜひプログラムの内容ものぞいてみてください。
今夜、灯りをひとつ灯して、長い息を吐くところから始めてみませんか。
みらいを紡ぐ、物語。
Jibunmiraistudio
※ Amazonのアソシエイトとして、じぶんみらいスタジオは適格販売により収入を得ています。

