🔗 この記事の位置づけ
この本は、箱田忠昭さんの「できる人」シリーズの3冊目として紹介しています。
1冊目の『話し方&人間関係の作り方』で、「伝える力」の基本を学びました。 2冊目の『聞き方&質問テクニック』で、「受け取る力」を学びました。
そして今回の3冊目『「できる人」の話し方&コミュニケーション術 〜なぜか、「他人に評価される人」の技術と習慣〜』は、**その両方を使いこなす「実践編」**です。
交渉、説得、身体の使い方、感情的な場面への対処――。 このシリーズの仕上げとなる一冊です。
🪞 言葉は嘘をつける。でも身体は嘘をつけない。
あなたは、こんな経験はありませんか?
相手は「大丈夫」と言っているのに、なんとなく大丈夫じゃない気がする。 「怒ってないよ」と言っているのに、明らかに怒っている。
なぜわかるのか?
それは、あなたの潜在意識が、言葉ではなく態度や表情を読み取っているからです。
マーフィーの『聴きながら夢をかなえる』で、潜在意識の力について学びました。 潜在意識は、言葉よりもずっと深いレベルで情報を受け取っています。
そして、相手の潜在意識もまた、あなたの言葉ではなくあなたの身体を見ています。
箱田さんはこの本の第5章で「あなたの話は見られている」と書いています。 「話し方」の本なのに、**言葉ではなく「身体の使い方」**を扱っている。
ここに、この本の本質があります。
🧠 なぜ「言葉」だけでは伝わらないのか
心理学者アルバート・メラビアンの研究によると、コミュニケーションにおいて言葉そのものが相手に与える影響は、わずか**7%**と言われています。
残りの93%は、声のトーンや表情、姿勢、目線といった非言語の情報。
つまり、どんなに正しいことを言っていても、身体が別のメッセージを発していたら、相手の潜在意識はそちらを信じる。
1冊目で「何を言うか」を学び、 2冊目で「どう聞くか」を学びました。
3冊目では、**「言葉以外のすべて」**を学びます。
💡 齋藤孝さんの『呼吸入門』とのつながり
じぶんみらいスタジオで紹介した齋藤孝さんの『呼吸入門』では、「身体を整えることで心が整う」ということを学びました。
箱田さんのこの章は、その考え方の延長線上にあります。
呼吸が整っている人は、自然と姿勢が安定する。 姿勢が安定している人は、表情にも余裕が出る。 表情に余裕がある人は、相手に安心感を与える。
つまり、身体を整えることは、自分のためだけでなく、相手への「伝わり方」にも直結するのです。
「呼吸入門」で自分の身体を整え、 箱田さんの本で「身体で伝える技術」を学ぶ。
この流れは、とても自然だと思います。
🤝 交渉も説得も「技術」として学べる
第3章は「説得力を出す話し方」、第4章は「プロの交渉技術」。
「交渉」や「説得」と聞くと、特別な場面を想像するかもしれません。
でも実は、日常のいたるところにあります。
友達とどこに遊びに行くか決めるとき。 バイト先でシフトの相談をするとき。 就活の面接で自分をアピールするとき。
自分の希望を伝えながら、相手の希望も尊重する。
箱田さんは「人生に駆け引きは必要!」と言っていますが、 これは「相手を出し抜け」という意味ではなく、 お互いが納得できる着地点を見つける力のことです。
そして箱田さんの一貫したメッセージは、これらはすべて後から身につけられる技術だということ。 対人恐怖症だった箱田さん自身が、その生きた証拠です。
😤 感情的な場面で「自分を見失わない」ために
本書には、感情的な相手とどう向き合うかについても書かれています。
友達や家族と感情的なぶつかり合いになったとき。 バイト先で理不尽なことを言われたとき。 SNSで心ないコメントをもらったとき。
こういう場面で、相手に引きずられず、自分を見失わないこと。
感情的な場面で冷静さを保つことの大切さは、いつの時代にも変わりません。 本書では、そのための具体的な技術が紹介されています。
ただ一つ、補足しておきたいことがあります。
感情的な場面にも、真摯に向き合うべきものと、そうでないものがあります。 相手の言い分にきちんと耳を傾けることは大切です。本書の技術が活きるのは、まさにそういう場面です。
一方で、悪質な言動に対しては無理に対応せず、距離を取る。 これは現在、主流の考え方として定着しています。
本書で学べる技術を土台にしつつ、自分を守ることを最優先にする。 じぶんみらいスタジオでは、その姿勢でお伝えしています。
📚 シリーズ全体を振り返って
箱田忠昭さんの「できる人」シリーズ3冊を通して、コミュニケーションの全体像が見えてきます。
1冊目:話し方&人間関係の作り方 → 自分の良さを伝える力。人間関係の土台。
2冊目:聞き方&質問テクニック → 相手を受け取る力。信頼の土台。
3冊目:話し方&コミュニケーション術(本書) → 言葉だけでなく身体も含めた「伝わる力」。交渉、説得、感情的な場面への対処。
「伝える→受け取る→全身で使いこなす」。
この3ステップは、じぶんみらいスタジオの柱の一つである**「他者とつながる」**を、具体的に実践するためのロードマップです。
📀 CD付きで「聴くだけ」で学べる
本シリーズ3冊ともCDが付いています。 通勤中や家事をしながら、繰り返し聴くことで自然と身についていきます。
🌟 こんな人におすすめ
☑正しいことを言っているはずなのに、なぜか伝わらない
☑感情的な場面で相手に引きずられてしまう
☑「交渉」や「説得」に苦手意識がある
☑言葉だけでなく、表情や態度も含めた「伝わり方」を学びたい
☑箱田忠昭さんの「できる人」シリーズ1冊目・2冊目を読んだ
📖 書籍情報
タイトル:『「できる人」の話し方&コミュニケーション術 〜なぜか、「他人に評価される人」の技術と習慣〜』 著者:箱田忠昭 出版社:フォレスト出版 特徴:CD付
👤 著者について
箱田忠昭(はこだ・ただあき) 1942年〜2025年
インサイトラーニング株式会社 創業者。年間300回以上のセミナーをこなしたカリスマ講師。
慶応義塾大学商学部卒業、ミネソタ大学大学院修了。日本コカ・コーラ広告部マネージャー、エスティローダーのマーケティング部長、パルファン・イブ・サンローラン日本支社長を歴任。デール・カーネギー・コースの公認インストラクターも務めた。
自身も若い頃は対人恐怖症で、受験や就職にも失敗。しかし「話し方」を学ぶことで人生を変え、38歳で外資系企業の社長に。その経験をもとに、コミュニケーションスキルの専門家として全国で講演・研修を行い、日本のビジネスコミュニケーション教育の礎を築いた。
主な著書に「できる人」シリーズ(累計47万部以上)など多数。
2025年1月18日逝去。享年82歳。
📚 関連書籍
【心の土台を整える】
- マーフィー『聴きながら夢をかなえる』(きこ書房)
- 大野裕『まんがでわかる認知行動療法』(池田書店)
【身体・呼吸から整える】
【他者とつながる】
- 齋藤孝『100%好かれる 聞く力』(だいわ文庫)
- 齋藤孝『人を10分ひきつける話す力』(大和書房)
【箱田忠昭「できる人」シリーズ】
- 箱田忠昭『「できる人」の話し方&人間関係の作り方』(フォレスト出版)
- 箱田忠昭『「できる人」の聞き方&質問テクニック』(フォレスト出版)
- 箱田忠昭『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』(フォレスト出版)← 本書
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